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大分県国東市について

九州旅行

歴史と未来が交差する、仏の里と宇宙港のまち

大分県北東部、丸い形をした国東(くにさき)半島のほぼ東半分を占める国東市。人口約3万人のこのまちは、海と山の美しいグラデーションに抱かれた自然豊かな地域です。

古くから独自の山岳宗教が栄えた「仏の里」としての顔を持つ一方で、近年は「宇宙港(スペースポート)」としての未来に向けた挑戦や、アートを通じた地域づくりでも全国から熱い視線を集めています。今回は、そんな国東市の魅力について多角的にご紹介します。

1300年の歴史が息づく「六郷満山」文化

国東市を語る上で欠かせないのが、「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」という独自の文化です。

神様と仏様を同一の存在と考えるこの思想は国東半島が発祥の地とも言われており、そこから「六郷満山(ろくごうまんざん)」と呼ばれる独特の山岳仏教文化が花開きました。異なった宗教同士を認め合う、世界的にも珍しい寛容な思想がこの地には根付いています。

市内には現在も数多くの寺院や石仏、石塔が点在しており、修験者が歩いた「峯道ロングトレイル」は、その神秘的な雰囲気から海外のハイカーからも人気を集めています。

海も山も“すぐそこ”にある豊かな自然と食

国東市は、市街地を挟んで伊予灘の穏やかな海と、両子山(ふたごさん)をはじめとする緑豊かな山々が隣接しています。

  • 海の幸: 太刀魚(たちうお)や、近年ブランド化が進む「国東さわら」など、新鮮な海産物が日々水揚げされます。潮干狩りではマテガイ掘りなども楽しめます。
  • 山の幸: 温暖な気候を生かした農業が盛んで、日本最大級の梨園をはじめ、オリーブやキウイなどの果樹栽培も行われています。

食卓に上る食材が地元のものだけで完結することも珍しくなく、新鮮で豊かな食環境は、国東市ならではの贅沢です。

空、そして「宇宙」へ繋がるまち

国東市の大きな強みであり、未来への「希望の種」となっているのが、市内に位置する大分空港の存在です。

大分県における空の玄関口である大分空港からは、東京(羽田)までわずか約90分。大阪や名古屋といった三大都市圏へのアクセスが非常に良く、「都会に近い田舎」としての利便性を誇ります。

さらに現在、この大分空港は「宇宙港(スペースポート)」として選定され、アジア初の水平型宇宙港としての運用構想が進められています。1300年の古い歴史を大切に守りながらも、最先端の宇宙産業へと繋がっているコントラストが、このまちの最大の魅力と言えるでしょう。

移住先・アートのまちとしての新たな顔

近年、国東市は「移住先」や「アートのまち」としても注目を集めています。

2014年の「国東半島芸術祭」を皮切りに、市内には現代アート作品が点在するようになりました。2025年秋に開催された「国東半島芸術文化祭2025」では、ラバーダックプロジェクトなどに数万人が訪れ、大きな盛り上がりを見せています。静かな環境で創作活動に打ち込めることから、アーティストの移住も増えています。

また、市でも移住・定住支援に力を入れており、以下のような新しい取り組みが次々と生まれています。

  • きとわ朝市: 2025年に鶴川地区で誕生した新名物。「朝の幸せ、きっと見つかる!」を合言葉に、地元グルメやワークショップが楽しめます。
  • くにさきUターン応援企業団: 市内企業が結成し、移住者やUターン希望者の仕事・住居探しを強力にサポートしています。

おわりに

大分県国東市は、息をのむような美しい自然、脈々と受け継がれてきた神仏習合の歴史、そして宇宙へと繋がる最先端のプロジェクトが同居する、非常にユニークなまちです。

都会の喧騒から離れて心安らぐ時間を過ごしたい方、歴史やアートに触れたい方、そして新しい挑戦を始めたい方にとって、国東市は多くのインスピレーションを与えてくれる場所となるはずです。ぜひ一度、この魅力あふれる「仏の里」へ足を運んでみてはいかがでしょうか。