小諸市は、かつての城下町・宿場町としての歴史を背景に、職人の技と温かみが光る手仕事が今も息づいています。小諸の工芸品は、飾るだけでなく日々の生活に寄り添う、実用的で美しいものが多いのが特徴です。
小諸の伝統と技術を感じることができる代表的な工芸品をご紹介します。
職人の手仕事が息づく、信州・小諸の工芸品ガイド
小諸の工芸品は、地元の素材を活かしたものや、旅人の疲れを癒やした宿場町ならではの品々が揃っています。
1. 信州の郷土玩具「はと車」
小諸を代表する民芸品といえば、トウ(蔓)で編まれた素朴な**「はと車」**です。もともとは北信地方(野沢温泉など)の郷土玩具ですが、小諸でも古くから愛され、お土産の定番として親しまれてきました。
- 特徴: 白いトウの蔓を編み込んで鳩の形を模しており、転がすと車輪が回ります。
- 魅力: 時が経つにつれて白から飴色へと変化し、独特の風合いが増していくのが楽しみの一つ。平和の象徴である鳩は、贈り物やインテリアとしても人気です。
2. 精巧な技が光る「木彫工芸品」
城下町としての歴史を持つ小諸には、古くから木工技術が伝わっています。特に、市内の老舗民芸店などで扱われる木彫品は、贈答品としても重宝されています。
- 主な製品: 鳩をモチーフにした砂糖壺や、小諸の市花である「コモロスミレ」を彫り込んだ手鏡、ブローチなど。
- 見どころ: 浅間山麓の豊かな樹木を活かし、職人が一つひとつ手彫りで仕上げる作品は、木の温もりと繊細な彫刻が融合した逸品です。
3. 歴史を彩る「和紙・水引細工」
北国街道の宿場町として栄えた小諸には、島崎藤村などの文豪も愛した老舗の和紙店が残っています。
- 友禅和紙と水引: 色鮮やかな友禅和紙や、繊細に結ばれた水引細工は、かつての商家の暮らしを彩りました。
- 現代の楽しみ方: 現在では、和紙を使った一筆箋やモダンな水引アクセサリーなど、現代のライフスタイルに合わせたアイテムも作られています。
4. 地域資源を活かした「ガラス工芸・陶芸」
小諸の名産である「クルミ」を活かした独自の工芸も注目されています。
- クルミのガラス製品: クルミの殻を焼成した灰を原料に加えることで、淡い緑色の独特な色合いを出すガラス器など、地域ならではの素材を活かした作品が作られています。
- 陶芸: 市内には工房もあり、浅間山の火山灰や地元の土を使った、力強くも温かみのある器に出会うことができます。
工芸品に出会えるスポット
小諸の工芸品を実際に手に取り、購入できる主な場所です。
- ギャラリーまきの(相生町): 「はと車」や木彫工芸、コモロスミレをあしらったオリジナル商品が豊富です。
- 大和屋紙店(本町): 江戸時代から続く老舗で、美しい和紙や工芸品が並び、建物自体の歴史も一見の価値ありです。
- おしろや(懐古園入口付近): 山ぶどうの籠細工や、地元の手仕事による民芸品が揃うお土産処です。

