瀬戸内海の恵みと匠の技が息づく街:愛媛県今治市の魅力
愛媛県の北東部に位置し、穏やかな瀬戸内海に面する今治市(いまばりし)。造船や海運など海にまつわる産業が古くから発展してきたこの街は、世界に誇る「今治タオル」の産地としても広く知られています。
さらに、近年では「サイクリストの聖地」として世界中から注目を集めるなど、産業、自然、歴史、そしてアクティビティが絶妙に融合した魅力あふれる都市です。本記事では、そんな今治市の見どころをいくつかのテーマに分けてご紹介します。
1. 世界が認めるジャパン・クオリティ「今治タオル」
今治市を語る上で欠かせないのが、国内最大規模のタオル産地としての顔です。120年以上の歴史を持つ今治のタオルづくりは、高縄山系を源流とする良質な軟水に支えられています。
- 驚きの吸水性: 今治タオルの最大の特徴は「水をよく吸う」こと。独自の品質基準である「5秒ルール(水に浮かべて5秒以内に沈むかどうか)」をクリアしたものだけが、ブランドマークをつけることを許されます。
- 肌への優しさ: 糸に負担をかけない丁寧な工程で作られるため、ふんわりとした柔らかさが長続きします。
- テクスポート今治: 市内にある施設では、今治タオルの歴史を学べるほか、数多くのブランドのタオルを実際に手に取って購入することができます。
2. サイクリストの聖地「瀬戸内しまなみ海道」
今治市と広島県尾道市を、瀬戸内海に浮かぶ6つの島々と橋で結ぶ**「瀬戸内しまなみ海道」**。ここは日本で初めて海峡を横断できる自転車道が整備されたルートです。
- 絶景のサイクリング: 青い海と緑の島々が織りなす多島美を眺めながら、海の上を駆け抜ける爽快感は格別です。
- 充実したサポート: 初心者でも手ぶらで楽しめるレンタサイクルターミナルが各所にあり、ルート上には休憩所(サイクルオアシス)も充実しています。
- 個性豊かな島々: 大島、伯方島(はかたじま)、大三島(おおみしま)など、今治市側の島々にはそれぞれ独自の文化やグルメがあり、島巡りも大きな楽しみの一つです。
3. 歴史ロマンを感じる名所と文化
古くから瀬戸内海の海上交通の要衝として栄えた今治には、歴史ファンを魅了するスポットも数多く存在します。
- 今治城: 築城の名手・藤堂高虎によって築かれた、日本三大水城の一つ。全国的にも珍しい、海水が引き込まれた広大な堀には、チヌ(クロダイ)などの海水魚が泳いでいます。
- 大山祇(おおやまづみ)神社: 大三島に鎮座する、全国にある大山祇神社の総本宮。山の神・海の神・戦いの神として古くから武将たちの信仰を集め、国宝や国の重要文化財に指定された武具・甲冑の約8割がここに収蔵されていると言われています。
4. 鉄板で焼く独特のスタイル「今治焼き鳥」
今治を訪れたら絶対に味わいたいのが、ご当地グルメの今治焼き鳥です。
- 串に刺さない: 一般的な焼き鳥とは異なり、串に刺さず、斜めに傾いた鉄板の上で鶏肉を焼きます。
- プレスしてカリッと: 上から「プレス(重し)」と呼ばれる鉄板でギュッと押さえつけて焼くため、余分な脂が落ち、皮はカリッと、身はジューシーに仕上がります。
- せっかちな気質から誕生?: 鉄板で素早く焼き上げるこのスタイルは、商売気質で「せっかち」な今治人の気質に合わせて考案されたとも言われています。甘辛いタレとキャベツの相性は抜群です。
まとめ
世界最高峰のタオルに触れ、潮風を感じながら自転車をこぎ、歴史ある城郭を巡り、夜は鉄板で焼かれた絶品の焼き鳥で一杯やる。今治市は、五感をフルに使って楽しめる素晴らしい街です。四国旅行の際は、ぜひ今治市まで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。


